ありがとうございました。
10年前、オレが入社して仕事を教えてくれた師匠が退職しました。
師匠は当時60歳。
オレが入社した歳に定年退職。
実質、仕事を教わったのは4月から8月の4ヶ月間。
その間に、みっちり仕事を叩き込まれました。
そして師匠の定年退職と同時に放り出されました。
実質、頼る人がゼロな状態での仕事。
仕事を叩き込まれたとはいえ、それはたかが4ヶ月間。
やる事なす事がうまくいかずに、毎日夜遅くまで残業。
躓きまくってました。
その中で気付いたのが、『どうやら毎日仕事を改善しまくらなきゃならん』という事。
失敗したら何がダメだったのか、どんな手で改善していったらいいかのシミュレートの毎日。
実践しては失敗して、また改善。
汚い文字と絵で埋め尽くされたメモ帳が1年足らずで3冊になりました。
きっと、それがオレには良かったんでしょう。
知らず知らずのうちに、QCサークルの基本が出来上がってました。
もちろん、QC手法も7つ道具も知りませんでしたけど。
おかげで就職してから10年、一度も改善活動のテーマになったことがありません。
そりゃそうだよ。
毎日毎日一人で改善活動してたんだもの。
頑張ってるっていう自負もあったし、自信もあった。
でも実は、退職前に師匠に言われたことを実践してただけのこと。
必死に毎日頑張ってたのに、気付けば師匠に言われてた事やってただけ。
お釈迦様の掌みたいなもんでした。
師匠が退職してから1年後にアルバイトとして復帰したけれど、
もう今までの仕事はしなくなり、少し離れた職場に就きました。
それからもう10年。
長いようで短い10年でした。
たまに休憩室で一緒になったら、いつもコーヒーを淹れてくれました。
「毎朝、自分で豆から挽いて淹れてるからウマイやろ」
って毎回自慢してくれました。
もうそういうのも無くなってしまうと思うと少し寂しい気もしますが、そうも言ってられません。
少なくとも師匠と同じレベルになるまでは、毎日前に進まなきゃならないので。
だから退職されても大丈夫ですよ。
もうオレも3人育ててますし。
そんな立場になっちゃったし。
あ、そういえば。
入社してから師匠から貰った5ミリの六角レンチ、これからも使っていきますよ。
アレ、無くしたと思ってもすぐに見つかりますね。
レンチはオレが退職する時に、誰かに渡そうと思います。
そうやってずっと残っていったらいいなと思います。
というわけで。
忘年会にヒョコっと顔を出しに来るとは思うけれど。
お疲れ様でした。
今までありがとうございました。



